小麦は身体に悪いと最近言われるようになりました。
パン好きの私にとっては聞き流すことは出来ません。
パン食が悪いのなら今までパンが主食の欧米諸国の方々は皆不健康だと言うことになります。
では何故パンが身体に良くないと言われているのか、その根拠は何故なのか、きちんと知らないと安心してパンを食べることが出来ません。
小麦のグルテンはホントに悪いの？
小麦粉には「グルテニン」と「グリアジン」という2種類のたんぱく質が含まれていて、小麦を水でこねるとそれらが「グルテン」に変わります。
グルテンは発酵で発生するガスを溜め、風船のように膨らんでソフトでふわふわのパンになります。
そのグルテンが悪と言われ「グルテンフリー」が流行のようになっています。
小麦を止めて健康になったと言われるテニス選手のジョコビッチさん。
彼の場合は小麦アレルギーがあったため小麦を止めたら健康になったそうですが、小麦アレルギーがあるならそれは当たり前ですね。
ジョコビッチさんが書籍で「グルテンフリー」で健康になったことを書いたため「グルテンフリー」が注目されグルテンは身体に良くないとの情報が広く行き渡りました。
私もグルテン＝良くないと考えるようになりました。
小麦にはアレルゲンがあって小麦アレルギーの人がいます。
近年確かに小麦アレルギーの方が増えています、がアレルギーのない人もグルテンは悪のような情報はちょっと違うかなって調べていく内に思い始めました。
確かにセリアック病やグルテン過敏症も存在します。
セリアック病はグルテンに対する遺伝性の不耐症でグルテンを食べると腸の粘膜に炎症が起こりますが日本では殆ど見かけないそうです。
グルテン過敏症はグルテンを含む食材を食べると腹痛・下痢・めまい等を起こすそうです。
「非アレルギー性食物過敏症」の一つと言えますね。
「非アレルギー性食物過敏症」は「不耐症」とも言われます。
「牛乳を飲むと下痢をする」ってよく聞きます。
牛乳に含まれる乳糖を消化できないため下痢になってしまうのです。
これも「乳糖不耐症」です。
「特定の食物を分解する消化酵素がない」「特定の化学物質を身体が処理できない」などで、体外に排泄しようとする身体の防御反応です。
ただ「この食物の不耐症では？」と勝手に判断するのは、ホントは大丈夫な食品までも排除してしまう可能性があるため、止めておきたいですね。
自分が食物不耐症か気になる場合は、食物不耐症に詳しいお医者さんや不耐症の検査を受けられる病院もあるそうなので、きちんと調べるのが賢明だと思います。
他の人と同じ症状でも同じ食物に不耐症だと言うことにはならないそうです。
グルテンが身体に悪いという科学的な根拠は全くないそうです。
小麦のGI値
GI値はGIとは食後血糖値の上昇を示す指標、グライセミック・インデックス（Glycemic Index）の略。
GIは、食品に含まれる糖質の吸収度合いを示し、摂取2時間までの血液中の糖濃度を計ったものです。
血糖値が上がると、インスリンという血糖を下げるホルモンが分泌されます。このインスリンの分泌が追い付かなくなると、食後しばらく経っても
血糖値が下がらず高血糖が続きます。このような血液中の糖濃度が慢性的に高い状態を「糖尿病」と言います。GI値の高い食品を食べて急激に血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンというホルモンが多く分泌されますが、このインスリンは”血糖値を下げる“という働きの他に”脂肪を作る・脂肪の分解を抑制する“という働きがあります。つまり、高GI食品を摂取し、インスリンが多く分泌されると、糖尿病だけでなく、肥満の原因にもなります。
山梨県厚生連健康管理センターより
実際、GI値の高い食品を食べて暫くすると気分が悪くなった経験がありますが、血糖値が急激に上がってインスリンが大量に出て、今度は反対に血糖値が急激に下がったためだと思います。
こんなことを繰り返していると、糖尿病になりかねないと怖くなった覚えがあります。
GI値は 低GI 、中GI値、高GI値に分類されます。
小麦粉は中に分類されますが、小麦で出来たパンはGI値高になります。
パンの他白米 パン 餅 煎餅 粥 赤飯 も高です。
GI値が高いパンですが、白米も高なので、パンだけが悪いというのはちょっと変かなと思います。
パンや白米も高GI値ですが、食物繊維を含む食品と一緒に食べることでGI値を下げる効果が期待でき、全粒粉のパンやライ麦パン、玄米や胚芽米をチョイスするのも良い選択です。
GI値を知ることは血糖値を上げない、脂肪を付けないことに繋がるので健康には非常に大事なことです。
おわりに
小麦で作られたパンは何故健康に良くない？グルテン・GI値のせい？を書かせていただきました。
私は血糖値も高くないし小麦アレルギーもありません。
グルテンによる「不耐症」でもありません。
そんな私が好きなパンを止める必要は無いと思いました。
只パンを食べるときは食物繊維の豊富なものと一緒に食べるか、全粒粉のパンやライ麦パンなどの選択も有りかなと思います。
今回感じたことは、自分で調べることなしに情報だけを信じることの怖さというか、愚かさでした。
小麦を食べることで違和感を感じる方、白米を食べて調子が悪くなる方もいます。
情報を頭から信じ込まないでいろんな角度から物事を捉えるべきだと思いました。
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